5月に行った弁膜疾患のアンケート結果
5月に行った弁膜疾患のアンケート結果を報告します.
やはり高齢化時代の背景から,大動脈弁狭窄症が多くて計測機会も増えていることが分かります.エコーは技量に左右されるといわれます.臨床からエコー結果を信頼していただくにはカテなどの他の検査との整合性も必要ですが,もっと重要なのは再現性です.個人的にはこれが一番重要だと思います.内科などで経過観察を行ってられる患者さんには特に重要です.そのためには技術的なすり合わせを施設で行う必要があります.例えば左室流出路の計測位置,サンプルポイントの置く位置,血流計測は角度依存性があるため血流とカーソルの入射角度を平行にするといった細かな統一が要となります.S字状中隔の患者さんが増えているのでその場合も計測には注意が必要です.また,大動脈弁弁尖の短軸像でプラニメトリ(トレース)法で計測する方法は,斜め切りでない限り,石灰化で音響陰影がない限り,信頼性がもっとも高いと考えます.描出不良時を除いては必ず計測しましょう.